健康な幹細胞にPD遺伝子変異 治療研究を速める新ツール
米メーン州のJackson Laboratoryが、パーキンソン病研究を世界規模で加速するための「幹細胞ツールキット」を開発しています。Michael J. Fox Foundationから3年間で180万ドル、Aligning Science Across Parkinson’sの取り組みから460万ドルの助成を受けて進められている研究です。
特徴は、患者から採取した細胞だけに頼るのではなく、健康な幹細胞にパーキンソン病と関連する遺伝的特徴を人工的に導入する点です。研究チームはGBA1などの遺伝子変異を持つ細胞を作り、変異によって細胞内でどのような変化が生じるのかを詳しく調べます。完成した細胞と実験データは、世界の研究機関が利用できるよう公開する計画です。
GBA1の特定の変異はパーキンソン病の発症リスクと関連し、発症年齢や病気の経過にも影響する可能性が研究されています。ただし、変異を持つ人が必ず発症するわけではありません。また今回の「幹細胞」は、患者の脳へ移植してドパミン神経を補う細胞治療とは目的が異なります。実験室で病気の仕組みや薬の候補を調べるための研究材料です。
同じ条件で作られた細胞を多くの研究者が共有できれば、有望に見える薬が本当に研究を進める価値があるのかを早い段階で比較しやすくなります。すぐに新薬が生まれる研究ではありませんが、効果の乏しい候補を早く見極め、有望な研究に時間や資金を集中させることは治療開発の効率化につながります。患者が直接利用する検査や治療ではなく、将来の治療を支える研究基盤として注目されます。
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出典
本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言・診断・治療に代わるものではありません。症状や治療方針については主治医にご相談ください。
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