パーキンソン病の原因について
パーキンソン病の原因は、現在のところ完全には解明されていません。しかし、脳内のドパミン神経が変性・脱落することが主な要因であり、そこに遺伝的な要素や環境的な要素、加齢などが複雑に関わって発症すると考えられています。ここでは、原因として指摘されている主な要因を、順にご紹介します。
✓監修 池中 建介・大阪大学 神経内科学講座パーキンソン病の原因は完全には解明されていませんが、脳内のドパミン神経の変性・脱落が主な要因であることがわかっています。ドパミンは、体の動きをスムーズにコントロールする重要な神経伝達物質です。これが不足すると、震え(振戦)や動作の遅れ(寡動)、筋肉のこわばり(筋強剛)などの運動症状や不安、うつ、自律神経障害などの非運動症状が現れます。
最近の研究では、脳内で「αシヌクレイン」というタンパク質が異常に蓄積し、それがドパミン神経細胞を変性させることがパーキンソン病の発症に関与していると考えられています。これが「レビー小体」と呼ばれる異常なタンパク質の塊を形成し、神経の働きを阻害します。最近では、このαシヌクレインの異常な蓄積を取り除くことを目的とした治療薬の開発も治験などの対象に一部なっています。
一部の患者では、特定の遺伝子の変異が関連していることがわかっています。特に、若年発症のパーキンソン病(50歳未満で発症するケース)では、遺伝的要素の関与が大きいこともあるとされています。ただし、家族歴がない人でも発症することが多く、パーキンソン病のほとんどは遺伝だけで説明できるものではありません。
遺伝的要因だけでなく、環境要因も関与すると考えられています。例えば、以下のような要因が研究で指摘されています。
パーキンソン病の発症リスクは加齢とともに高くなることが知られています。ドパミンを産生する神経細胞は、年齢とともに自然に減少しますが、パーキンソン病ではその進行が通常よりも早いと考えられています。
パーキンソン病の原因は単純ではなく、加齢・環境要因・遺伝的要因が複雑に絡み合っていると考えられています。現在も研究が進められており、より詳しいメカニズムの解明が期待されています。
本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言・診断・治療に代わるものではありません。症状や治療方針については主治医にご相談ください。
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