パーキンソン病の母との7年 「ケアされる社会」を考える
上智大学教授で英文学者の小川公代さんは、パーキンソン病を患う母親に寄り添ってきた7年間の経験を通じて、「ケアされること」の意味を考え続けてきました。2025年には母親との日々をつづった『ゆっくり歩く』を出版。母親が病気になったことで、体が思うように動かず、自分だけでは日常生活を営むことが難しくなった人の大変さを実感したと語っています。
小川さんが注目するのは、病気や障がいなどによって声を上げにくくなった人たちです。電車で立っていることさえ難しい人への配慮など、身近な生活の中にもケアの不足は現れます。介護や病気を家庭内だけの問題として扱うのではなく、社会の仕組みとして支える必要があると訴えています。
パーキンソン病では、運動症状だけでなく、その日の体調によって外出や家事が難しくなるなど、周囲から見えにくい困りごともあります。本人ができないことだけに目を向けるのではなく、何を望み、どのような支援があれば自分らしく暮らせるのかを周囲が聞く姿勢も大切です。
小川さんは「生産性」という尺度だけで人の価値を決めることに警鐘を鳴らします。病気や加齢によって支援が必要になることは、誰にでも起こり得ます。患者本人だけでなく家族や介護者も孤立させず、助けを受けることが自然に認められる社会をつくることは、パーキンソン病とともに暮らす人にとっても重要なテーマです。
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出典
本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言・診断・治療に代わるものではありません。症状や治療方針については主治医にご相談ください。
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