レビー小体型認知症 脳の傷みやすい場所に遺伝子と神経回路の特徴
レビー小体型認知症で、脳の特定の領域がなぜ強く影響を受けるのか、その背景を探った研究が報告されました。カナダなどの国際研究チームが患者83人と健康な86人のMRI画像を比較したところ、頭頂葉、側頭葉、後頭葉など、主に脳の後方で大脳皮質が薄くなる傾向が確認されました。
さらに研究チームは、この脳画像の変化を健康な人の脳における遺伝子活動の地図と比較しました。その結果、萎縮が目立つ領域では、細胞のエネルギーを生み出すミトコンドリアや、神経細胞同士の情報伝達を担うシナプスに関連する遺伝子が活発に働いていることが分かりました。また、パーキンソン病やアルツハイマー病と共通する遺伝子に加え、レビー小体型認知症に特徴的な90の遺伝子も見つかり、神経活動を抑えるGABAとの関連が示されました。
レビー小体型認知症は、αシヌクレインというタンパク質が神経細胞内に蓄積する病気で、幻視や認知機能の変動、レム睡眠行動障害、パーキンソン病に似た運動症状などがみられます。今回の研究は、脳の変化が無作為に起きるのではなく、もともとの分子的な特徴や神経ネットワークに沿って進む可能性を示しています。
現段階で新しい治療法が見つかったわけではありませんが、「なぜ特定の脳領域が傷つきやすいのか」を理解することは重要です。将来、GABAを利用する神経回路など病気に特徴的な仕組みを詳しく調べることで、レビー小体型認知症により適した治療標的の発見につながる可能性があります。
詳しい内容は元記事をご覧ください
出典
本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言・診断・治療に代わるものではありません。症状や治療方針については主治医にご相談ください。
この記事をシェア
パーキンソン病とともに生きる毎日を、
生活のリズムから支えるデジタルコンパニオン
知りたい情報をあつめることから、薬・栄養・活動を「その日の時間」に合わせて整えることまで。患者さんとご家族の毎日を支えます。