運動する筋肉が脳を守る?パーキンソン病治療で注目
パーキンソン病の治療で、運動は症状を和らげるだけでなく、筋肉から脳へ送られる生体シグナルを通じて神経細胞を支える可能性が注目されています。学術誌「Neuroprotection」に掲載されたレビューでは、運動によって骨格筋などから放出される「エクサカイン(exerkines)」と呼ばれる生理活性物質に着目しました。これらは血液を通じて全身を巡り、炎症やミトコンドリアの働き、神経細胞の生存などに関係する可能性があります。研究者のサロモン・パエス=ガルシア(Salomón Páez-García)は、脳が筋肉を動かすだけでなく、運動した筋肉からも脳へ有益な情報が送り返されると説明しています。
運動が歩行、筋力、バランス、生活の質を支えることは、パーキンソン病のケアですでに重視されています。今回の研究が興味深いのは、その効果を「筋肉と脳の対話」という仕組みから説明しようとしている点です。将来、エクサカインの変化を調べることで、どの運動がどの患者に適しているのかを判断する手がかりになる可能性もあります。
一方で、エクサカインによる神経保護については、まだ基礎研究や動物研究から得られた知見が多く、運動によってパーキンソン病そのものの進行を遅らせられると証明されたわけではありません。そのため、運動を薬に代わる治療と考えるのではなく、薬物療法やリハビリと組み合わせる重要なケアの一つとして捉えることが大切です。体調や転倒リスクには個人差があるため、無理のない方法を医師や理学療法士などと相談しながら継続することが重要です。
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出典
本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言・診断・治療に代わるものではありません。症状や治療方針については主治医にご相談ください。
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