AIが脳の老化を可視化 認知症の早期発見に期待
米南カリフォルニア大学(USC)の研究チームは、人工知能(AI)を活用してMRI画像から脳の部位ごとの老化速度を詳細に解析する新しい技術を開発し、米国科学アカデミー紀要(PNAS)に発表しました。
研究では、19~100歳までの健常者14,748人のMRI画像をAIに学習させ、「局所脳年齢(Local Brain Age)」を算出するモデルを構築しました。その後、軽度認知障害(MCI)やアルツハイマー病患者を含む約1,900人のMRI画像を解析したところ、海馬や扁桃体、前頭葉、側頭葉など認知症で早期から障害を受けやすい部位が、実年齢よりも速く老化していることが確認されました。
従来の脳年齢評価は脳全体を一つの数値で表していましたが、この技術ではMRIを構成する小さな単位ごとに老化を評価するため、脳内のどの領域が特に老化しているのかを詳細に把握できます。また、局所的な脳の老化が進むほど認知機能検査の成績も低下しており、脳構造の変化と認知機能との関連がより明確に示されました。
研究チームは、この技術が認知症の早期発見だけでなく、新しい治療薬や再生医療の効果を脳の特定部位ごとに評価したり、病気の進行を詳しく追跡したりする研究にも役立つと期待しています。現時点では研究段階ですが、今後さらに多様な患者データや長期追跡研究によって有効性が確認されれば、個別化医療への応用も期待されています。
パーキンソン病でも症状が現れる前から脳に変化が起きていることが知られており、このような画像解析技術は早期診断や疾患修飾療法の開発を支える重要な基盤となる可能性があります。
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出典
本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言・診断・治療に代わるものではありません。症状や治療方針については主治医にご相談ください。
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