パーキンソン病の新たな原因候補「細胞の掃除機能低下」を発見
デンマーク・コペンハーゲン大学のShohreh Issazadeh-Navikas教授らの研究グループは、パーキンソン病の発症につながる新たな仕組みを明らかにしました。研究成果は学術誌「Molecular Psychiatry」に掲載されました。
研究では、細胞内でエネルギーを作り出す「ミトコンドリア」に注目しました。通常、傷ついたミトコンドリアは細胞内のリサイクル機能によって取り除かれ、新しいものへと入れ替わります。しかしパーキンソン病では、この掃除の仕組みが十分に働かず、壊れたミトコンドリアが神経細胞内に蓄積してしまうことが確認されました。その結果、細胞が十分なエネルギーを作れなくなり、神経細胞が徐々に弱って死滅することで、運動障害や認知機能低下につながる可能性が示されました。
さらに研究チームは、患者由来の脳細胞を解析し、免疫機能にも関わる「PIAS2」というタンパク質が通常より多く作られていることを発見しました。PIAS2の増加がミトコンドリアの除去機能を妨げている可能性があり、遺伝性パーキンソン病でも同様の変化が認められました。また、この経路は感染症への免疫反応とも関連しており、脳と免疫の深い関係も示唆されています。ただし、新型コロナウイルス感染症がパーキンソン病を引き起こすことを示した研究ではありません。
今回の成果は、症状を和らげるだけでなく、神経細胞そのものを守り病気の進行を遅らせる治療法の開発につながる可能性があります。現時点では基礎研究段階であり、実際の治療薬になるまでにはさらなる研究や臨床試験が必要ですが、発症メカニズムの理解を大きく前進させる重要な発見として期待されています。
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出典
本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言・診断・治療に代わるものではありません。症状や治療方針については主治医にご相談ください。
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