豪州専門医らが警鐘 パラコート規制見直しで議論激化

オーストラリア放送協会(ABC News)は、除草剤パラコートの安全性評価を巡り、国内のパーキンソン病専門医と規制当局の間で意見の対立が深まっていると報じました。

パラコートは即効性の高い除草剤として農業現場で広く使用されていますが、欧州連合(EU)、英国、中国などでは毒性への懸念から既に使用が禁止されています。現在、オーストラリア農薬・動物用医薬品局(APVMA)が使用継続の可否について最終判断を進めています。

これに対し、70人以上の神経内科医や運動障害専門医が、パラコート曝露とパーキンソン病発症リスク上昇を示す疫学研究を重視すべきだと主張しています。専門家らは、人への長期曝露を調べた複数の研究で、パラコートにさらされた人はパーキンソン病発症リスクがおよそ3倍になる可能性が示されていると指摘しています。

一方、規制当局は2024年時点で、職業曝露環境におけるパラコートとパーキンソン病との関連を結論づける証拠は不十分との見解を示していました。しかし米国環境保護庁(EPA)は2025年、新たなデータに基づきパラコートの気化拡散リスクを再評価しており、オーストラリア当局も追加検証を進めています。

記事では、パーキンソン病専門医であり自身も患者であるデービッド・ブラッカー教授(David Blacker)が「完全な因果関係の証明を待つのではなく、予防原則に基づいた対応が必要だ」と訴えています。

農業団体は代替手段が限られることから使用継続を求めていますが、米国バーモント州では2026年に全米初の禁止法が成立し、世界的に規制強化の流れが広がっています。

パーキンソン病の原因解明は依然として大きな課題ですが、環境要因への関心は年々高まっています。今回の議論は、患者や家族にとって予防と公衆衛生のあり方を考える重要なテーマとなっています。

詳しい内容は元記事をご覧ください

出典

  • ABC News (ネイサン・モリス(Nathan Morris) / 2026-06-08)

本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言・診断・治療に代わるものではありません。症状や治療方針については主治医にご相談ください。

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