慢性流涎に注射治療 よだれの悩み軽減へ

パーキンソン病が進行すると、唾液をのみ込む力が弱まり、よだれが意図せず口からあふれる「慢性流涎」が起こることがあります。読売新聞の記事では、この症状に対して、注射薬による新しい治療法が利用できるようになったと伝えています。

唾液は本来、口の中を清潔に保ち、消化やのみ込みを助ける大切な役割を持っています。しかし、パーキンソン病やALS、脳性まひ、脳卒中などでのみ込む力が低下すると、唾液が口の外へ流れ出やすくなります。慢性流涎は衣服や寝具の汚れ、頻繁な着替えや洗濯につながり、患者本人だけでなく家族や介護者の負担にもなります。

2025年から治療に使えるようになった「ゼオマイン」は、ボツリヌス菌が作るたんぱく質を有効成分とする薬剤です。菌そのものを投与するわけではなく、耳下腺などに注射して唾液の分泌を促す神経伝達物質の働きを抑えます。4か月に1回の注射で唾液量を減らす効果が期待されています。

記事では、治験に参加した患者が、毎日必要だったバスタオルの量が大きく減った例も紹介されています。一方で、唾液が減りすぎたり、周囲の筋肉に影響して飲み込みにくくなったりする可能性もあるため、専門医のもとで慎重に使う必要があります。

よだれの悩みは人に相談しづらく、外出や食事、人との交流を控える原因にもなります。新しい治療法が加わることで、患者の生活の質を守る選択肢が広がることが期待されます。

詳しい内容は元記事をご覧ください

出典

  • 読売新聞 (江村泰山(Taizan Emura) / 2026-06-11)

本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言・診断・治療に代わるものではありません。症状や治療方針については主治医にご相談ください。

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