高血圧薬の種類と認知症リスクに関連 5万人超を解析
高血圧の治療に使われる薬の種類によって、その後の認知症リスクに違いがある可能性が報告されました。統計数理研究所や九州大学、鳥取大学などの研究グループは、日本の大規模医療データを使い、65歳以上で高血圧治療を新たに始めた5万2,019人を解析しました。
対象はアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)を始めた1万7,860人と、カルシウム拮抗薬(CCB)を始めた3万4,159人です。追跡期間の中央値は3.6年で、3,524人が新たに認知症と診断されました。解析ではARB群の全認知症リスクがCCB群より低く、5年後の累積発症率は8.0%対8.8%でした。特に血管性認知症で関連が強く、アルツハイマー病では統計学的に明確な差は確認されませんでした。
重要なのは、この結果から「ARBを飲めば認知症を予防できる」と結論づけることはできない点です。今回は日常診療で蓄積されたデータを統計的に調整して比較した研究で、薬を無作為に割り付けた臨床試験ではありません。CCBが認知症予防に不適切という意味でもありません。
パーキンソン病のある人でも、年齢とともに高血圧など複数の病気を抱えることがあります。また、パーキンソン病では起立性低血圧がみられる場合もあり、血圧管理には個人差への配慮が必要です。今回の研究結果だけを理由に降圧薬を中止したり変更したりせず、血圧、腎機能、心血管疾患、立ちくらみなどを含めて主治医と治療方針を考えることが大切です。
詳しい内容は元記事をご覧ください
出典
本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言・診断・治療に代わるものではありません。症状や治療方針については主治医にご相談ください。
この記事をシェア
パーキンソン病とともに生きる毎日を、
生活のリズムから支えるデジタルコンパニオン
知りたい情報をあつめることから、薬・栄養・活動を「その日の時間」に合わせて整えることまで。患者さんとご家族の毎日を支えます。