農薬クロルピリホスでパーキンソン病リスク2.5倍超
米国UCLA Healthの研究チームは、農薬「クロルピリホス」への長期間の曝露が、パーキンソン病の発症リスクを2.5倍以上高める可能性があることを発表しました。研究成果は学術誌「Molecular Neurodegeneration」に掲載され、疫学調査と動物実験の両方から関連性を検証しています。
研究では、パーキンソン病患者829人と健康な824人の居住歴や職場周辺の農薬使用状況を解析しました。その結果、自宅周辺で長期間クロルピリホスに曝露していた人は、曝露の少ない人と比べてパーキンソン病を発症するリスクが2.5倍以上高いことが分かりました。
さらにマウスでは、吸入によるクロルピリホス曝露後にドーパミン神経細胞の減少や運動障害、脳内炎症、αシヌクレインの蓄積が確認されました。またゼブラフィッシュを用いた実験では、細胞内の不要なたんぱく質や傷ついた細胞小器官を分解・再利用する「オートファジー」が阻害されることが分かり、この機能を回復させることで神経細胞が保護されることも示されました。
今回の研究は、クロルピリホスが単なる関連因子ではなく、神経細胞に直接障害を与える可能性を示した点が大きな特徴です。ただし、個人の発症は遺伝や加齢、その他の環境要因など複数の要素が組み合わさって決まるため、この農薬に曝露した人が必ずパーキンソン病になるわけではありません。
今後は、オートファジーを活性化する治療法や、農薬曝露歴がある人への早期診断・予防戦略の開発につながることが期待されています。
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出典
本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言・診断・治療に代わるものではありません。症状や治療方針については主治医にご相談ください。
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