肝がんを光らせるICG蛍光手術、偶然の発見

医療の進歩に必要なのは「神の手」のような超絶技巧だけではない――大阪公立大学大学院の肝胆膵外科医、石沢武彰氏は、誰でもどこでも再現できる技術こそが多くの患者を救う鍵だと語ります。
がんの「取り残し」を減らすには、手術中に微小な病変や血管を見つけやすくし、見えないものを“見える化”する道具が必要です。
経験豊富な名医であっても、脂肪や炎症に隠れた構造を誤認するリスクをゼロにはできません。
そこで求められるのが、重要な生体構造やがん組織を照らし出す新しい「光」だといいます。
転機は2007年の夏。
石沢氏は、胆のうや胆道を光らせる「蛍光胆道造影」の研究に取り組む中で、手術中にICG投与前の術野を蛍光カメラで試し撮りしました。
すると肝臓内に白く光る球状の領域が映り、超音波で確認すると腫瘍と一致。
切除標本を撮影すると、肝細胞がんそのものが“ピカピカ光る”ことが分かりました。
偶然の現象に見えましたが、手術前…

本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言・診断・治療に代わるものではありません。症状や治療方針については主治医にご相談ください。

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