同居者・家族としての介護の負担を軽くするための工夫
パーキンソン病の介護は長期間にわたることが多いため、「介護する側の負担を減らす工夫」がとても重要です。すべてを家族だけで抱え込まず、制度やサポートを活用することで、無理なく介護を続けることができます。
「患者さんの自立を支えつつ、
家族の負担を減らす」ことがポイントです。
介護の負担を減らすための環境づくり
家の中のバリアフリー化(転倒予防)
パーキンソン病の方は転倒しやすくなるため、家の環境を整えることで介護負担を減らせます。
家の中の危険を減らす
- 段差をなくす(スロープの設置など)
- 滑りにくい床材に変更する(滑り止めワックスを塗る)
- カーペットやコード類を片付ける(つまずき防止)
手すりを設置する
- トイレ・浴室・階段・廊下に手すりを設置する
- 寝室からトイレまでの動線を確保し、夜間の移動を安全にする
福祉用具を活用する
- 電動ベッドを使用すると、起き上がりやすく介護が楽になる
- 歩行器や杖を使うと、転倒のリスクが減る
家の中を安全にすることで、介護の手間が減ります。
食事・排泄・入浴の負担を減らす工夫
食事の工夫
- 食事の時間を短縮するために、一口サイズにしておく
- 食べやすい形状(とろみをつける、柔らかくする)に調理する
- 滑りにくい食器や持ちやすいカトラリーを使う
排泄の工夫
- トイレの近くに寝室を配置し、移動距離を短くする
- 夜間のトイレ対策として、ポータブルトイレを活用する
- 衣服をゴムウエストにするなど、脱ぎ着しやすくする
入浴の工夫
- 浴室に手すりを設置する
- 滑り止めマットを敷く
- シャワーチェアを使うと、立ち座りの負担が軽減
- デイサービスの入浴サービスを利用すると、家族の負担を軽減できる
介護サービスを活用して負担を軽減
介護保険サービスを利用する
訪問介護(ホームヘルパー)
食事・掃除・洗濯・着替え・排泄などの介助を受けられます。
訪問リハビリ
理学療法士が自宅でリハビリを行い、患者さんの自立をサポートします。
デイサービス(通所介護)
リハビリやレクリエーションを受けられ、家族が休息を取る時間を確保できます。
ショートステイ(短期入所)
数日間、施設に預けて家族が休める「レスパイトケア」に活用できます。
すべてを家族だけで抱え込まず、介護サービスを活用することが重要です。
精神的な負担を減らす工夫
介護疲れを防ぐために「休む時間」を確保する
ショートステイは、数日間、施設に預けて家族が休める「レスパイトケア」に活用できます。
- 家族が交代で介護をする(1人で抱え込まない)
- ショートステイやデイサービスを活用し、介護者が休息を取る時間を作る
- 介護に疲れたときは、友人や相談窓口で話をする
介護者が健康でいることが、患者さんにとっても一番のサポートになります。
家族だけで抱え込まない
- パーキンソン病の患者会(全国パーキンソン病友の会)に参加し、情報交換する
- 市区町村の「地域包括支援センター」や「介護保険課」に相談する
家族だけで頑張らず、周囲の支援を受けることが大切です。
まとめ
同居者・家族として、介護の負担を軽くするための工夫は以下のポイントが重要です。
家の環境を整える
- 段差をなくし、手すりを設置する
- 転倒しないための福祉用具を活用する
生活動作を楽にする
- 食事の工夫(食べやすい形状、滑りにくい食器)
- 排泄の工夫(トイレの近くに寝室を配置、ポータブルトイレを活用)
- 入浴の工夫(手すり・シャワーチェアを活用、デイサービスの入浴支援を利用)
介護サービスを活用する
- 訪問介護・訪問リハビリ・デイサービスを利用する
- ショートステイを活用し、家族の負担を減らす
精神的な負担を減らす
- 家族だけで抱え込まず、相談窓口や患者会を活用する
- 介護疲れを防ぐために、休む時間を確保する
「患者さんの自立を支えつつ、家族の負担を減らすこと」が長く続けるコツです。
医療監修 池中 建介/大阪大学大学院医学系研究科 神経内科学講座
本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言・診断・治療に代わるものではありません。症状や治療方針については主治医にご相談ください。
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