パーキンソン病の神経細胞で「ごみ処理」が滞る仕組みを解明
パーキンソン病で神経細胞が傷ついていく仕組みについて、新たな手がかりが見つかりました。オックスフォード大学の研究チームは、患者由来の幹細胞モデルや死後脳組織を調べ、病気に関係する異常なαシヌクレインが、細胞内でたんぱく質を運ぶ重要な仕組みを妨げていることを明らかにしました。研究成果は「Nature Communications」に掲載されました。
研究では、異常なαシヌクレインが「Sec61A」というたんぱく質に結合し、新しく作られたたんぱく質を小胞体へ送り込む「入り口」の働きを阻害することが確認されました。その結果、本来はリソソームと呼ばれる細胞内のリサイクル施設へ届くはずの重要なたんぱく質が不足し、不要なたんぱく質などを処理する能力が低下しました。さらに神経細胞は、αシヌクレインを細胞外小胞という小さな粒子に入れて、より多く放出するようになりました。
注目されるのは、この異常が神経細胞の機能低下につながる比較的早い段階で起きている可能性です。また研究チームは、CRISPRを利用してαシヌクレインの産生を減らしたり、細胞が不要なたんぱく質を分解する能力を高めたりすると、ヒト由来神経細胞で正常なたんぱく質輸送が回復することも確認しました。現時点では細胞などを使った基礎研究であり、患者さんへの治療効果が示されたわけではありません。しかし、神経細胞の「ごみ処理能力」を早期に守ることが、将来の病気の進行を抑える治療研究につながる可能性があります。
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出典
本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言・診断・治療に代わるものではありません。症状や治療方針については主治医にご相談ください。
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