パーキンソン病の患者さんと、同僚・友人としてどのように付き合っていくのがよいか
パーキンソン病の方と接する際は、「病気を特別視しすぎず、相手の気持ちを尊重する」ことが大切です。「できなくなったこと」に注目するのではなく、「できること」に目を向け、一緒に過ごすことが重要です。職場や友人関係での適切なサポートが、患者さんの自信や意欲につながります。
「病気だから」と距離を置かず、
自然な関係を続けることがポイントです。
パーキンソン病の方と接する際に心がけること
病気のことを知っておく
- パーキンソン病は、進行がゆっくりで、すぐに重い症状が出るわけではない
- 薬で症状をコントロールできる時間帯があるが、波があることもある
- 「震え=すべての人に共通する症状」ではない(症状には個人差がある)
「過度に心配しすぎない」「特別扱いしすぎない」
- 「大丈夫?」と何度も聞きすぎると、逆にプレッシャーになることがある
- 困っている時には手助けを申し出るが、できることは本人に任せる
- 「できること」を尊重し、無理なく一緒に楽しむ
話し方・コミュニケーションの工夫
- パーキンソン病の方は、声が小さくなったり、表情が乏しくなることがある
- 「機嫌が悪い」「話したくない」と思わず、相手のペースで会話をする
- 話がゆっくりでも、せかさずに待つ
ペースを合わせる
- 症状が悪化することもあるので、「今日は調子が悪い」と言われたら無理をさせない
- ペースを合わせ、ゆっくり過ごすことを意識する
「無理をさせない」「プレッシャーを与えない」
- 「前はもっとできたでしょ?」という言葉は禁句です。
- 症状が悪化することもあるので、「今日は調子が悪い」と言われたら無理をさせない。
- ペースを合わせ、ゆっくり過ごすことを意識する。
職場での接し方
仕事の負担を調整する
- 症状が軽い場合は、問題なく業務を続けられることが多い
- 負担が大きすぎる業務(長時間立ちっぱなし、細かい手作業)は避ける工夫が必要
- 本人と相談しながら、働きやすい環境を作る
周囲ができるサポート
- ペース配分を意識し、急かさない
- 移動や会議の時間を多めに取る
- 必要に応じて、在宅勤務や時短勤務を活用する
友人関係での付き合い方
変わらずに接することが一番のサポート
- 病気を理由に距離を置くのではなく、以前と同じように付き合う
- 相手が疲れやすいことを考慮し、無理のないスケジュールで遊ぶ
一緒にできることを探す
- ウォーキングやカフェでのおしゃべりなど、負担の少ない遊び方を提案する
- 旅行や遠出をするときは、休憩を多めに取るようにする
運転や移動についての配慮
長距離移動は無理をしない
- 歩く速度が遅くなることがあるため、急がせない
- 車の乗り降りに時間がかかることもあるので、余裕を持ったスケジュールにする
運転の可否を確認
- パーキンソン病の方は、症状が軽い段階では運転が可能な場合が多いが、注意力や反応速度の低下がある場合は慎重な判断が必要
- 内服薬によっては運転が禁止されていることがあるので主治医に必ず確認する
- 運転が不安になったら、代わりに送迎を申し出ることもできる
「無理せず移動できる方法」を一緒に考えましょう。
落ち込んでいるときのサポート
「励ましすぎない」「共感する」
- 「頑張って!」ではなく、「いつでも話を聞くよ」と寄り添う。
- 「前よりできなくなった」と言われたときは、「でも、これならできるよね」とできることに目を向ける。
励ましすぎると逆にプレッシャーになることもあります。
相談できる窓口や患者会を紹介する
- パーキンソン病患者会(全国パーキンソン病友の会など)を紹介する
- 「無理に1人で抱え込まなくていい」と伝える
情報を共有することがサポートにつながります。
まとめ
パーキンソン病の患者さんと、同僚・友人として接する際に大切なポイントは以下の通りです。
- 病気について知り、無理のないサポートを心がける
- 特別扱いしすぎず、自然な関係を続ける
- 急かさず、相手のペースに合わせる
- 仕事の負担を調整し、働きやすい環境を作る
- 移動や旅行は、ゆとりを持ったスケジュールを立てる
- 「励ましすぎず、共感する」ことを大切にする
「一緒に過ごすこと」が、一番のサポートになります。
医療監修 池中 建介/大阪大学大学院医学系研究科 神経内科学講座
本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言・診断・治療に代わるものではありません。症状や治療方針については主治医にご相談ください。
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