パーキンソン病の可能性を考えて受診すべき症状
パーキンソン病は初期症状がゆるやかに現れ、「加齢のせいかな?」と見過ごされることが多いですが、以下のような症状が見られた場合は、早めに神経内科を受診することをおすすめします。
✓監修 池中 建介・大阪大学 神経内科学講座受診を考えるべき運動症状
片側の手足の震え(振戦)
- じっとしているときに、片側の手や足が震える(安静時(静止時)振戦)。
- 緊張すると震えが強くなり、動かすと震えが減る。
- 震えはストレスや疲れで悪化しやすい。
- 進行すると反対側の手足にも影響が出ることがある。
歩き方が変わる(小刻み歩行・すり足)
- 歩幅が小さくなり、足をすりながら歩くようになる。
- 方向転換がスムーズにできず、体を大きく回して向きを変える。
- 歩き始めに時間がかかる(すくみ足)ことがある。
腕の振りが減る
- 片側の腕の振りが少なくなる(歩行時に腕が自然に振れない)。
- 友人や家族から「歩き方がぎこちない」と言われることがある。
動作が遅くなる(寡動)
- 服のボタンを留める、歯を磨くなどの細かい動作がしづらくなる。
- 字を書くスピードが遅くなり、「手が動かしづらい」と感じる。
- 動作のスムーズさがなくなり、「最近、もたついている」と言われることがある。
手書きの字が小さくなる(小字症)
- 以前より字が小さくなり、書き始めよりもどんどん小さくなる。
- 文字が細かくなり、読みにくくなる。
バランスが悪くなり、転びやすい
- つまずく回数が増える、バランスを崩しやすくなる。
- まっすぐ立ちにくくなり、体が前かがみになる。
受診を考えるべき非運動症状
パーキンソン病は運動症状だけでなく、以下のような非運動症状が先に現れることがあります。
嗅覚の低下
- コーヒーやカレーの香りがわかりにくくなる。
- 風邪でもないのに、においを感じにくくなった。
頑固な便秘
- 長期間続く便秘(腸の動きが遅くなるため)。
- 食事に気をつけても排便の回数が減る。
声が小さくなる
- 話す声がかすれる、こもる、小さくなる(小声症)。
- 会話のテンポが遅くなり、「最近、聞き取りづらい」と言われる。
寝ている間に大声を出したり、手足を動かす
- 夢を見ている間に体を動かす(レム睡眠行動障害)。
- 寝ている間に手を振る、蹴る、大声を出す。
気分の落ち込み・うつ症状
- 以前より気分が落ち込みやすくなる。
- 興味や意欲が低下し、何をするのも億劫になる。
疲れやすさ・倦怠感
- 充分に休んでも「疲れが取れない」と感じる。
- 原因不明の倦怠感や脱力感が続く。
どのタイミングで受診すべき?
以下のようなポイントに当てはまる場合は、神経内科を受診しましょう。
1つの症状だけでなく、複数の症状がある場合
例:「歩幅が狭くなり、便秘も続いている」
6ヶ月以上続く症状がある場合
例:「手の震えが半年以上続いている」
日常生活や仕事に影響が出始めている場合
例:「ボタンを留めるのが遅くなったり、字が小さくなったりして困る」
何科を受診すればいい?
神経内科または脳神経内科を受診しましょう。
受診時に伝えるポイント
診察の際には、以下の情報を伝えると診断の助けになります。
- いつから症状が出たのか
- どのような動作で困るのか(歩行、書字、話すことなど)
- 片側だけの症状か、両側か
- 生活にどのような影響が出ているのか
- 便秘や嗅覚低下など、運動症状以外の変化があるか
まとめ
次のような症状があれば、パーキンソン病の可能性を考えて受診を検討
運動症状
- 片側の手足の震え(安静時(静止時)振戦)
- 歩幅が狭くなり、足をすりながら歩く
- 手の振りが少なくなる/動作が遅くなり、ぎこちなくなる
- 字が小さくなる(小字症)/転びやすくなる
非運動症状
- 嗅覚の低下/便秘が続く/声が小さくなる
- 夢を見ながら手足を動かす(レム睡眠行動障害)
- 気分の落ち込みや疲れやすさ
これらの症状がしばらく続く場合や、複数当てはまる場合は、神経内科を受診しましょう。
医療監修 池中 建介/大阪大学大学院医学系研究科 神経内科学講座
本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言・診断・治療に代わるものではありません。症状や治療方針については主治医にご相談ください。
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