脂質代謝酵素がパーキンソン病悪化の鍵に
シンガポールの南洋理工大学の研究チームは、パーキンソン病の進行に関与する新たな仕組みを明らかにしました。
研究では、脳内で脂質を生成する酵素「GPAT」が、パーキンソン病の原因タンパク質であるαシヌクレインの毒性を増強することが確認されました。この作用により、神経細胞のエネルギーを生み出すミトコンドリアの機能が損なわれ、細胞へのダメージが加速すると考えられています。
実験では、ショウジョウバエや培養したマウスの脳細胞を用いてGPATの働きを抑制したところ、神経細胞の損傷が軽減し、運動機能の改善も見られました。また、GPAT阻害剤「FSG67」を用いた場合にも、タンパク質の異常蓄積や脂質のダメージが減少しました。
パーキンソン病は現在も根本的な治療法が確立されていないため、今回の発見は新しい治療戦略の可能性を示すものとして注目されています。
研究チームは今後、GPATを標的とした薬剤開発に向けてさらなる検証を進める方針です。
出典
本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言・診断・治療に代わるものではありません。症状や治療方針については主治医にご相談ください。
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